創業54年の企画制作会社が提案する皆さまの幸せ(吉)を願う「吉祥文様」シリーズ其の三「七宝(しっぽう)」
この記事は、ホープン(旧社名:プリントボーイ)が創業より続けているアナログコミュニケーション、“お元気ですかはがき”のテーマと連動した記事となります。
本シリーズでは、日本で昔から親しまれている、縁起が良い文様(柄)とされる「吉祥文様」に込められた意味を解説し、文様を効果的に取り入れたはがきデザインをご紹介させていただきます。
今回は其の三として「七宝(しっぽう)」文様をご紹介します。記事で紹介しました「七宝」文様を
“お元気ですかはがき”としてご希望のお客様のお手元にお届けいたします。記事とあわせてぜひご覧ください。
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◆目次
1. 「七宝」はどんな文様?
1-1. 日本の伝統文様の縁起と意味
七宝文様は、日本で縁起が良いとされてきた伝統的な文様です。この文様は、円形が連続して繋がり、人の縁・関係性の円満を象徴する縁起の良い文様として、現代でも様々な場面で活用されています。
1-2. 「七宝」の起源と歴史
諸説ありますが、七宝文様は中国の唐の時代に起源を持ち、日本には平安時代に仏教と共に伝えられたとされています。元々は「輪違い」という鎖型に連続した文様から抜き取られたもので、特に江戸時代以降において、その美しさが多くの人々に認められるようになりました。
1-3. 「七宝」の名前の意味
「七宝」は仏教用語において、七種の宝「金(こん)・銀(ごん)・瑠璃(るり)・玻璃(はり)・珊瑚(さんご)・瑪瑙(めのう)・硨磲(しゃこ)」を表しています。
これら七つは、仏教の教えにおいて富や繁栄、そして精神的な豊かさを象徴しています。この七宝をモチーフにした「七宝」文様は、円が連続して繋がるパターンで描かれ、無限の繋がりや調和を表しています。
この文様が用いられることで、繁栄や幸福、そして成功がもたらされると考えられており、吉祥文様として非常に縁起が良いとされています。
2. 「七宝」文様の活用シーン
七宝文様は、その華やかなデザインから現代でも幅広く利用されています。具体的な活用例を以下にご紹介します。
2-1. 着物・帯
画像出典:京きもの和楽屋
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https://warakuya.ocnk.net/product/3667
七宝文様は、古くから着物や帯のデザインとして使用されています。円が連なり重なり合う様子は、華やかさと落ち着きを両立し、伝統的な装いを引き立てます。
見る人に豪華さと安定感を与えるだけでなく、装いに深みを加えます。そのため、格式高い場面でも、落ち着きのある洗練された美しさを演出するでしょう。
2-2. 食器
画像出典:Toyo Sasaki Glass Official Online Shop by 東洋佐々木ガラス
杯(七宝柄)BT-20203-J418 https://onlineshop.toyo.sasaki.co.jp/products/detail/2180
七宝文様は、陶器や食器にもよく見られます。特に、伝統的な和食器にこの文様が用いられることで、料理を美しく引き立て、食卓に日本の伝統美をもたらします。
七宝の持つ高貴さや知恵のイメージから、料理だけでなく、その場の雰囲気全体の格上げもできるため、日常の食事に特別な彩りを添える存在にもなります。
2-3. ファッション
画像出典:Creema クリエイター 着物リメイク ぬいぬい
浴衣リメイク 絞り染め浴衣のロール襟ブラウス(七宝文様・M) 着物リメイク
https://www.creema.jp/item/10020564/detail
七宝文様は、伝統的な美しさと現代的なエレガンスを兼ね備えたデザインのため、ファッションデザインにも取り入れられています。画像のように浴衣や着物をリメイクし、現代風にアレンジすることで、華やかさと気品が加わり、シンプルな装いでも洗練された印象を与えることができます。
このように「七宝」文様は、現代のファッションでも重宝されています。
3. 今回のデザインポイント
長い年月、多くの人に愛されてきた伝統文様「七宝」ですが、今回、「お元気ですかはがき」に落とし込む上でのポイントを、担当デザイナーにインタビューしました。
3-1. デザインへのこだわり
今回の柄は「七宝」がモチーフな中、Vol.1の「矢絣」をデザインした際には、文字を柄と組み合わせて表現しましたが、今回は9月のご案内かつ季節の変わり目の時期だったため、季節感を味わっていただきたいと思い、「お月見」をテーマに表現することにしました。
また、エモーショナルな雰囲気になるよう、うさぎをあしらうだけでなく、影を付けることで趣を感じられるように工夫しました。今回メインである「七宝文様」は、夜空の背景として全体的に表現をすることで、お月見をしているシーンを演出しました。
今回のデザイン以外に、星を散りばめたパターンなども検討しましたが、最終的に「七宝」文様を全体にあしらって夜空を演出した今回のデザインで決定しました。
3-2. 色彩へのこだわり
今回の色に決まるまでに、様々な色で試し刷りをしました。特にこだわったのは夜空の色味です。
月が映えるようにするため、夜空の色が暗すぎず、明るすぎないよう色彩は10パターンで案を出して、テスト印刷を行った結果、今回の色味で決定しました。
また、特色トナーの「ゴールドトナー」で月の輝きを表現しています。
※特色トナーは、通常の印刷で使用されるベーシックな4色<シアン(青)、マゼンタ(赤紫)、イエロー(黄)、ブラック(黒)>トナーではない5色目のトナーになります。
色味にもこだわりましたので、ぜひ今回の「お元気ですかはがき」を受け取っていただけたら嬉しいです。
3-3. フォントへのこだわり
また、今回もはがきの添え文には、皆さまがより読みやすいよう「ユニバーサルデザインフォント(UDフォント)」を使用しました。UDフォントとは、誰にでも読みやすく使いやすいように設計されたフォントのことです。
目の不自由な方や高齢の方、外国の方など、多様な人々が使いやすいように、文字の形状や間隔が工夫されています。特に、視認性や可読性に優れ、公共施設や教育機関、企業の資料など、幅広い用途で使用されています。
「UDフォント」についてご興味がある方は、以下の記事もご確認ください。
▼ユニバーサルデザインフォント(UDフォント)についての記事はこちら
今、ユニバーサルデザインフォント(UDフォント)が求められている理由とは?誰もが見やすい文字について解説
3-4. 印刷紙へのこだわり
今回使用したはがき用紙は、引き続き「SPECIALITIES[パール]No.145-FS」という紙を使用しています。
この紙は、「パール顔料」を塗工した紙で紙を傾けると角度によって光り、高級感も演出することができます。
印刷紙は、写真ではなかなか伝わりにくいため、ぜひお手元で品質をご確認いただきたいと思います!
以下のフォームから「お元気ですかはがきのサンプル」をお申込みいただけましたら幸いです。
3-5. 環境にも配慮
今回のはがきは環境に配慮し、「FSC®認証(※)」紙を使用しています。FSC®認証についての詳細はこちらの記事をご確認ください。
▼FSC®認証に関する記事はこちら
SDGsへの取り組みを加速する!|森を守るマーク FSC®認証の活用
4. まとめ
今回「吉祥文様」の中の「七宝」を、皆さまへの吉の願いを込めてご案内しましたが、いかがでしょうか。
ホープン(旧社名:プリントボーイ)では、今回のような特別なお手紙・ダイレクトメールの制作など、コミュニケーションに関するコンテンツ制作でお客様をサポートさせていただいております。ぜひお気軽にご相談ください。
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