創業55年の企画制作会社が提案する、皆さまの幸せ(吉)を願う「吉祥文様」シリーズ其の五「鱗(うろこ)」
この記事は、ホープン(旧社名:プリントボーイ)が創業より続けているアナログコミュニケーション、“お元気ですかはがき”のテーマと連動した記事となります。
本シリーズでは、日本で昔から親しまれている縁起が良い文様(柄)とされる「吉祥文様」に込められた意味を解説し、文様を効果的に取り入れた「はがきデザイン」をご紹介します。
今回は、其の五として「鱗(うろこ)」文様をご紹介します。記事の中でご紹介しております鱗文様をあしらった、“お元気ですかはがき”をご希望のお客様のお手元にお届けいたします。ぜひ記事とあわせてご覧ください。
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※お元気ですかの過去記事はこちら↓
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◆目次
1.「鱗」はどんな文様?
1-1.起源と歴史
鱗文様は、もともと日本では「鋸歯文(きょしもん)」とも呼ばれ、三角形を規則正しく並べた幾何学模様を指します。蛇や魚の鱗に似ていることから、現代では「鱗柄(うろこがら)」として親しまれています。
日本では、弥生時代中期の土器や古墳壁画に使用例が見られ、鎌倉時代以降、武士階級の間で人気を博し、北条家の家紋「三つ鱗」をはじめ、家紋にも多く使用されています。
画像引用元:(C)家紋のいろは® いろは家紋 三つ鱗
(引用:https://irohakamon.com/kamon/uroko/mitsuuroko.html)※著作権は出典元に帰属します。
また、鱗文様は日本国内にとどまらず、ギリシア、ローマ、西アジアなど世界中でも使用されています。
1-2.縁起と意味
鱗文様は、その形状が蛇や魚の鱗に似ていることから、再生や成長を象徴するとされています。
特に蛇は脱皮を繰り返し成長する生物であることから、新たな始まりや繁栄を願う縁起の良い文様とされてきました。
さらに、2025年の干支「巳」にも関連が深いこの文様は、悪い気を払い幸運を招く魔除けや厄払いの意味も込められています。
2.「鱗」文様の活用シーン
鱗文様は、三角形が連続するデザインが特徴ですが、その洗練されたデザインから現代でも幅広く利用されています。具体的な活用例を以下にご紹介します。
2-1.年賀状デザイン
今回ホープンが運営する、PRINTBOYブランドの年賀状デザインにも、鱗文様をイメージしたものがございました。
この年賀状デザインは、蛇の模様の一部に鱗文様をイメージしたデザインをあしらい、和の趣をさりげなく表現しています。
鱗文様のシンプルでありながら洗練されたデザインは、新年の祝賀ムードを引き立てています。
伝統的な文様をデザインに取り入れたことで、日本の文化を日常に取り込む優雅さを感じさせる一枚に仕上がりました。
今回ご紹介のデザイン以外にも年賀状デザインを豊富に取り揃えておりますので、
ご興味のある方は、「PRINTBOYの年賀状サイト」内「トラディショナル・アート年賀状カタログ」をご覧ください。
2-2.折り紙
商品画像引用元: 紙袋のひととき「結々yuiyui 美濃和紙 折り紙 鱗文様」
(引用: https://www.furukawashiko-online.shop/c/category/origami/fuku2-0009 )※著作権は出典元に帰属します。
鱗文様は、現代でもさまざまなものに活用されていますが、商品のデザインでもよく見られます。
この商品では、折り紙のデザインに鱗文様が施されています。
ポップな色合いで鱗文様を表現したことで、和のデザインながらも鮮やかで現代の文化に調和するデザインとなっています。
2-3.空間デザイン
画像引用元:うろこ模様の魅力 - WHOHW コラボレーションシリーズ
( https://whohw.jp/series/collaborations/uroko/ )※著作権は出典元に帰属します。
鱗文様の幾何学的で規則的なデザインは、そのシンプルさの中にある繊細な印象を与えることから、空間デザインとしても使用されています。
インテリアの壁のデザインとして鱗文様を一面にあしらうことで、洗練されたアクセントを与えます。
また、どこか日本らしい趣を感じさせつつ、モダンでスタイリッシュなインテリアとも相性が良いため、和洋を問わず幅広いスタイルの空間に調和します。
2-4.駅文様
画像引用元:「うろこ模様」デザインが魅力的な駅 - ゆりかもめ公式サイト
(https://www.yurikamome.co.jp/station-timetable/u-03.html)※著作権は出典元に帰属します。
駅は単なる通過点ではなく、地域のアイデンティティを表す場所でもありますが、現代の駅デザインにも日本の伝統的な文様が活かされています。
東京都内の湾岸エリアを走る「ゆりかもめ」の竹芝駅では、駅文様として鱗文様が使用されています。
鱗文様の規則的なデザインは、見る人に安心感とリズム感を与え、日々の通勤や観光で駅を訪れる人々に前向きな気持ちをもたらす役割も果たしています。
モダンな建築と伝統的なデザインの融合は、品格と統一感を生み出し、特別な印象を与えるだけでなく、日本の文化もさりげなく伝えています。
鱗文様を取り入れたデザインは、現代的でありながらも伝統を感じさせる装飾として、
さまざまな場所で利用されていますのでぜひ探してみてはいかがでしょうか。
3. 今回のデザインポイント
現代でも様々な場面で使用されている「鱗文様」ですが、「お元気ですかはがき」に落とし込む上でのポイントを、
今回デザインを担当したデザイナーにインタビューしました。
3-1. デザインへのこだわり
2025年の干支である「巳(蛇)」を、日本の伝統文様「鱗」で表現しました。
鱗文様は蛇の鱗(うろこ)に見立てて、新年最初のご案内としてふさわしいよう、縁起の良さが伝わればと思っています。
茶色い円形は「蛇の目」を表現し、その上の赤いデザインは、「蛇の舌」を表現し遊び心だけでなく、動きや生命力も表現しました。
矢印の向きを上向きににすることで「未来」や「成長」も表しました。
また、蛇のしなやかな動きを表現するためグラデーションに仕上げています。上部の金色から下部の緑色へと変化するグラデーションにすることで、新年の訪れが華やかになるよう演出しました。
新しい社名(ホープン)になって初めての年賀状は、郵便料金アップや年賀状じまいをされる方々も多く、年賀状にとっては厳しい条件が重なってしまいましたが、そんな中でも干支の蛇が前を向き、上昇して突き進んでいく姿を表現しました。
3-2. 色彩へのこだわり
今回の色に決まるまでに、さまざまな色を出しましたが、最終的に2パターンに絞りました。
今回、紙は「パール」を使用しているため、あえて特色トナーの「金色(ゴールドトナー)」は使用せず、色はCMYKのみ使用しました。
黄色で神聖さを表現し、緑色で蛇の色合いや生命力を伝えられたらと思っています。
「赤色」をアクセントにして、蛇の舌を表現しました。ぜひ動きや活力だけでなく遊び心も感じていただければと思います。
※「特色トナー」は、通常の印刷で使用されるベーシックな4色<シアン(青)、マゼンタ(赤紫)、イエロー(黄)、ブラック(黒)>トナーではない5色目のトナーになります。
細部までこだわったデザインになっていますので、ぜひ色合いもお楽しみいただけたらと思います。
色味にもこだわった「お元気ですかはがき」を、ぜひ受け取っていただけたら嬉しいです。
3-3. フォントへのこだわり
今回もはがきの添え文には、皆さまがより読みやすいよう「ユニバーサルデザインフォント(UDフォント)」を使用しました。UDフォントとは、誰にでも読みやすく使いやすいように設計されたフォントのことです。
目の不自由な方や高齢の方、外国の方など、多様な人々が使いやすいように、文字の形状や間隔が工夫されています。特に、視認性や可読性に優れ、公共施設や教育機関、企業の資料など、幅広い用途で使用されています。
「UDフォント」についてご興味がある方は、以下の記事もご確認ください。
▼ユニバーサルデザインフォント(UDフォント)についての記事はこちら
今、ユニバーサルデザインフォント(UDフォント)が求められている理由とは?誰もが見やすい文字について解説
3-4. 印刷紙へのこだわり
今回使用したはがき用紙は、引き続き「SPECIALITIES[パール]No.145-FS」という紙を使用しています。
この紙は、「パール顔料」を塗工した紙で紙を傾けると角度によって光り、高級感も演出することができます。
印刷紙は、写真ではなかなか伝わりにくいため、ぜひお手元で品質をご確認いただきたいと思います!
以下のフォームから「お元気ですかはがきのサンプル」をお申込みいただけましたら幸いです。
3-5. 環境にも配慮
今回のはがきは環境に配慮し、「FSC®認証(※)」紙を使用しています。FSC®認証についての詳細はこちらの記事をご確認ください。
▼FSC®認証に関する記事はこちら
SDGsへの取り組みを加速する!|森を守るマーク FSC®認証の活用
4. まとめ
今回「吉祥文様」の中の「麻の葉」文様を、皆さまへの吉の願いを込めてご案内しましたが、いかがでしょうか。
ホープン(旧社名:プリントボーイ)では、今回のような特別なお手紙・ダイレクトメールの制作など、コミュニケーションに関するコンテンツ制作でお客様をサポートさせていただいております。ぜひお気軽にご相談ください。
\コミュニケーションに関することは、ホープン(旧社名:プリントボーイ)にお気軽にご相談ください/