花にも第二の人生を。美しい花を無駄にしない お花の再生紙

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公開日:2023/05/22 更新日:2024/03/22
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花にも第二の人生を。美しい花を無駄にしない お花の再生紙

創業50年の印刷会社が提案する「気軽に取り組むSDGs!」Vol.14

この記事はプリントボーイが創業より続けているアナログコミュニケーション、“お元気ですかはがき”のテーマと連動した記事となります。
記事で紹介しました環境に優しい用紙の実物を “お元気ですかはがき”としてご希望のお客様のお手元にお届けいたします。記事とあわせて是非ご覧ください。

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母の日。感謝を伝えるため、毎年何を贈ろうか悩んでしまう人も少なくないでしょう。そんな母の日の贈り物の定番はカーネーション。花き業界では母の日は年間で最も花が動くと言われています。そんな中、流通の段階でやむを得ず 廃棄となってしまう花・茎も存在しています。その数 9.25億本とも。これは「ロスフラワー問題」として、花の流通に関わる関係者の間では長年問題となっています。
今回は、捨てられる花を再生紙にすることで、花に第二の人生を与える 、「お花の再生紙」をご紹介いたします。

1.母の日の起源

母の日とは「母親に感謝の気持ちを伝える日」であり、日本では毎年5月の第2日曜日が母の日にあたります。 現在では、母の日には日頃の感謝と敬意を表して、母親にプレゼントや花を贈る習慣があります。
日本での母の日は大正時代にアメリカから伝わった風習とされています。1914年にアメリカで「母の日」が制定されたことをきっかけに、日本でもアメリカと同様に毎年5月の第2日曜日が母の日として定められました。他にもカナダ、デンマーク、イタリア、トルコ、中国など多くの国で毎年5月の第2日曜日が母の日として定められています。母の日は世界各国にありますが、その日付は国によって異なります。例えばイギリスやアイルランドでは、イースターの2週間前の日曜日が母の日と定められており、イースターに合わせて毎年日付が変わります。また、タイではシリキット現国王妃の誕生日である8月12日を母の日としています。毎年母親に感謝の気持ちを表す日としてプレゼントを準備する方も少なくないのではないでしょうか。

2.カーネーションのが定番になった訳

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母の日の起源にはいくつかの説があり、「女神リーアに感謝する春祭り(古代ローマ時代)」、「復活祭(キリスト教の行事)40日前日曜日の「mother's Sunday」(17世紀のイギリス)」などが挙げられます。その中でも特に有名な起源は「アン・ジャービスの白いカーネーション(南北戦争) 」です。南北戦争とは、1861年~65年に奴隷制・関税問題をめぐり北部商工業者と南部綿花栽培業者の対立が激化し発展したアメリカの内戦です。
当時のアメリカ・ウェストヴァージニア州 は、北軍と南軍の駐屯地であり、ケガをした兵士や衛生環境の悪さから、多くの病人達が集まっていました。
そこで立ち上がった女性が、アン・ジャービスです。
アメリカ南北戦争時代の「ナイチンゲール」のようであったアン・ジャービスは「母の仕事の日」(Mother’s Work Day)というボランティア団体を結成し、地域の女性たちを結束させて、敵味方関係なく戦争で負傷した兵士の手当や看護を積極的に行いました。
南北戦争終結後も医療補助活動や南北の敵同士を結びつける平和活動を行います。
彼女の活動には多くの人々の感銘を誘い、アメリカの平和に貢献しました。
そしてアンナという娘を残し、1905年5月9日にこの世を去りました。

娘アンナ は、亡くなった母親の偉大な活動を後世に残そうと、母が生前に日曜学級を行っていた協会で記念会を開催し、参列した人々に母が好きだった白いカーネーションを配り、祭壇に手向けました。やがて白いカーネーションは「亡くなった母親のための花」として、赤いカーネーションは「生きている母親のための花」として定着したといわれています。
その後も母に感謝する日を、”一人一人が自身の母へ感謝と敬意を示す日”と定義づけ、普及運動を続け、1910年ウェストヴァージニア州が「母の日」を祝日として認定、その4年後には、5月の第2日曜日が「母の日」にアメリカの記念日として制定されました。
日本で初めて母の日を祝う行事は、1915年青山学院大学の当時教授だったアレクサンダーによって紹介され、キリスト教関係の団体が中心になって広めていきました。
昭和 に入り、1931(昭和6)年には大日本連合婦人会を結成したのを機に皇后(香淳皇后)の誕生日である3月6日を「母の日」としましたが、1937年5月8日に森永製菓が豊島園で「母の日大会」を開催、戦後の1949年ころから米国に倣って5月の第2日曜日に母の日が行われるようになりました。
こういった起源から、日本でもカーネーションをはじめ花を贈る文化が根付き、母に 対する感謝や祝福の気持ちを表すようになりました。

3.ロスフラワー問題が大きな問題に

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母の日をはじめ、お祝いごとには花束がつきものです。私たちの暮らしを彩る美しい花ですが、その裏では多くの花が廃棄されています。

3-1.花にもロス?ロスフラワーとは

食べ物の廃棄・食品ロスは世界的に問題に挙げられています。衣食住に関わる毎日欠かせないもののため、意識している方も多いでしょう。それと同様に、問題になっているのが花の廃棄です。まだ鑑賞できることができるのに廃棄されてしまう生花は「ロスフラワー」と呼ばれ、対策の必要性が叫ばれています。
ロスフラワーによる経済損失は、なんと年間1,500億円にものぼるとも言われています。小売店が仕入れた量の、およそ30〜40%は廃棄されているのが現状です。 花は家庭だけでなく、冠婚葬祭 や企業の式典など、大会場や大口の法人での需要 があります。しかし、2020年から新型コロナウイルスが猛威を振るい、あらゆる催事が行われなくなりました。
農林水産省の「花きの現状について」という資料によれば、コロナ禍前の花きの国内消費は法人が28%を占めていました。もともとロスフラワーという深刻な問題を抱えていた花き業界は、コロナ禍によって需要と供給のバランスが大きく崩れ、大きなダメージを受けているのです。
そんな深刻なロスフラワー問題を受けて、近年ロスフラワーを減らすための取り組みが活発化しています。

3-2.花・人・環境が繋がる。花の再生プロジェクト

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ここ数年で多くの企業、社会全体でSDGsへの取り組みが活発に行われるようになりました。そこで注目されたのが、コロナ禍で急上昇したロスフラワー問題です。販促施策でも環境に配慮した商材を取り入れたい企業と、コロナ禍で加速したロスを削減したい花業界との需要と供給がマッチし、現在各地で話題になっています。

主な対策として、「装飾に使用した後に再利用する」「余剰や規格外の花を活用する」「廃棄そのものを削減する」などされています。その中でも「再資源化」は、そのまま捨てられてしまう 花を、「廃棄ごみ」ではなく「再資源物」として扱っています。こういったことからも、花の再資源製品が当たり前に日常になるように活動されているプロジェクトも少なくありません。
株式会社ローランズでは、物流段階でやむを得ず捨てられてしまった花を『資源花』と捉え、「花=資源」という新しい概念のもと資源花の活用方法を検討し環境への貢献を図るとともに、花の命の大切さを広く発信していく「Flower Ring-花の再資源化Project-」を行っています。花に第二の人生を、というコンセプトのもと、ロスフラワーの再資源化に力を入れています。一度役割を終えた花たちを資源と考え、「資源花」の新たな活用に向けてプロジェクトを展開しています。

4.花に再び命を カーネーションの再生紙

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※提供:株式会社ローランズ

ロスフラワーの対策として生まれたのが、「お花の再生紙」です。カーネーションの再生紙は、株式会社ローランズがまだみずみずしい花や蕾、花を支えた茎をゴミとして廃棄してしまうことに違和感を覚え、最高期を終えた花やそれを支えた茎達に次の人生を作るための活用方法はないかと試行錯誤をした末に誕生しました。 カーネーションをはじめ花は茎に繊維があり、紙化することでロスフラワーを削減しようという試みです。名刺100枚もしくははがき30枚ほどで、カーネーション5本が再資源化される計算 になります。
カーネーションの再生紙は、茎の繊維質が見え隠れした少しクリーム色の優しい風合いの紙です。再生紙にはカーネーションの花びら・茎が10%含まれており、これらに古紙がブレンドされています。ロスフラワー対策と資源の有効活用を同時に叶えるカーネーションの再生紙は、環境に非常にやさしい紙となっています。またパルプ化する際も、製法にこだわったエコパルプ製法を採用しております。

 

5.まとめ

まだあまり知られていない、「ロスフラワー問題」。ロスフラワーを活用した企画は、花業界を支えるとともに、サステナブルな社会を目指す意識に繋がります。日本の贈り物の文化は素晴らしいものですが、素晴らしい文化を残すためにも、1つ1つを「資源」として認識し大切にすることで、食品・花に関わらず資源を無駄にせず次の世代へバトンを渡すことができます。「花×人×環境」。花の再資源化活動から始まる、素晴らしい輪が広がるきっかけになります。環境にも人の心にもやさしくできるロスフラワーを通じて、「新たな環境配慮」を検討してみませんか?

プリントボーイでは、これまでもコーヒーカスで作られた「コーヒー再生紙 Caffe Latte」や、卵の殻が地球に優しく生まれかわった再生紙CaMISHELL®(カミシェル)をご紹介させていただいております。お客様の様々な課題に対応可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。

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当社はFSC® CoC認証を取得しています。当社のライセンス番号はFSC-C133621です。
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BST編集部
PRINTBOYの新規事業を企画・運営する部門がお届けする、業務改善お役立ち情報サイト”BST”の編集チームです。多種多様なメンバー+その時々のゲストメンバーで、皆様の日々の業務における”困った””わずらわしい””こうだったらいいのに”を解決する情報をお届けします!
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