企業を相手にビジネスを行うBtoB企業において、ウェビナーは相性が良い集客・リード育成手段であるため、取り組む企業が増えています。
2020年のファストマーケティングの20代〜50代を対象としたウェビナーに関する調査によれば、ウェビナー参加者のうち、1ヶ月あたりの平均的なウェビナー参加頻度では、月に3回以上ウェビナーに参加すると応えた人の割合は36.8%以上でした。
しかしながら、同じアンケートでは、半数近くがウェビナーのドタキャン経験があり、約半数は内容がつまらなくて半分も視聴せず退場した経験がありとも回答しています。
手軽に参加できるという利便性と、コロナ禍での展示会中止が相次いだことから進んだ対面からのオンライン営業シフトにより、爆発的に開催数・参加者数が増えたウェビナー。ただしその分、他社との差別化が難しくなっています。
視聴者のウェビナー疲れも顕著になっているため、主催者には企業の特色を出しながら、飽きさせない工夫も同時に求められています。この記事では、 BtoBビジネスにおいて差別化し成功に導くウェビナーの5つのコツを解説していきます。
1.なぜBtoBビジネスにはウェビナーが効果的なのか
BtoBビジネスにおけるウェビナー施策が広がった理由はそのビジネスの特性にあります。
BtoB、B2Bとは、「Business to Business」の略であり、主な顧客を「企業」とするビジネスです。製造業者、法人向けのサービス事業者、卸売業者などが代表的です。BtoBビジネスは企業向けにビジネスを行うため、一般の消費者からの認知度は低くなる傾向にあります。最近では採用活動の一環としてTVにCMを出稿する企業も増え始めたものの、企業が顧客であるため、大々的なTV CMやPRイベントを行うことはまれです。
そんな認知度に課題を持つBtoB企業にとって、集客は頭を悩ませる課題です。
また、BtoBビジネスとBtoCビジネスの異なる特徴には、モノやサービス購入の意思決定までの時間が長いことが挙げられます。BtoBは、製品、サービスの利用者と導入決定者が異なっていたり、費用が高額になることが多いため、情報収集や比較に時間がかかります。
ウェビナーはニーズにあったユーザーを効果的に集客したり、顧客に継続的に情報提供することで将来の顧客へと育成することができるため、積極的に取り組む企業が年々増えているのです。
▼ウェビナーとは?については下記記事を参照ください。
2.ウェビナーを成功に導く5つのコツ
そんなBtoBビジネスに効果を発揮するウェビナー施策ですが、押さえておきたいコツがあります。
2-1.事前告知
せっかくウェビナーを開催しても、開催日の直前に案内したのでは、思うように集客することは難しいでしょう。開催の1ヶ月前、遅くとも3週間前までには告知をすることが効果的です。そして前日、当日には参加率を高めるためにリマインドメールを送ると良いでしょう。事前告知はハウスリストに基づいて一斉メールでご案内するほか、SNS投稿、またターゲティング精度が高いFacebook広告なども有効です。
ユーザーがどの投稿を見るかは瞬間の判断であり、いかに目立たせるか、また目に飛び込んだ瞬間に内容がわかるものにするかというデザインの工夫が重要です。
2-2.変化のある画づくり
ウェビナーを飽きさせないためには、内容や進行をわかりやすく伝える画づくりが重要です。テレビ番組の作り方は大きなヒントになります。テレビ番組のように投影されている資料やVTRと、背景、人物を合成し、話している人の様子を見えるようにすることで、ただ資料が全面に表示されながら話を聞いている形式よりも画面に変化が生まれます。
また、アンケートやチャットを活用し、リアルタイムで集計結果を表示させたり、質問に答えることで、提供者は視聴者の温度感を掴むことができ、視聴者は自分の理解度合いを把握したり、ポジションを掴むことができます。
2-3.プレゼンターの話し方
前段で述べたプレゼンターと資料を合成することは、視聴者はプレゼンターの姿が見えるので安心感や好感を生むことにもつながります。人は、話している人の顔に目がいきやすいという特性があります。一方的な映像の配信は提供者の熱量が伝わりづらいことが課題となりますが、プレゼンターが映ることで目を惹く効果があります。
そのため、プレゼンスキルも重要です。具体的には、視聴者に「引っ掛かり」が生まれるポイントを作り話す、話に緩急を持たせて飽きさせないように構成する、集中力を削ぐ不要なことは言わないという3点に注意をして話すと良いでしょう。また、配信中は視聴者の通信環境によっては、音が何度か途切れてしまうこともあり得ます。途切れても伝わるよう、話すテンポはできる限りゆっくり、ポイントとなる点は繰り返し伝えることも視聴者を想った配信に繋がります。
2-4.配信の品質
配信そのもののクオリティも重要です。配信中のノイズやハウリング、配信がぶつぶつと途切れて聞こえにくいという状態が続けば、視聴者は聞いていられずに離脱してしまうでしょう。低クオリティな配信はブランドイメージを傷つける場合もあり、配信側でより良い環境を用意できるようにしたいところです。配信には無線ではなく、有線LANを使用しましょう。重要な配信、環境による離脱を防ぎたい場合、外部スタジオを利用することも選択肢の一つです。外部スタジオでは、帯域保証付きの有線ネットワークが完備されていたり、防音・遮音工事が行われているところもあります。株式会社プリントボーイのICHIGO ICHIE DIGITALなど、ウェビナー、LIVE配信に必要な機能を備えた専門スタジオなども内容に応じて検討しても良いでしょう。
▼スタジオ利用についてはこちらの記事をご参照ください。
2-5.ウェビナー後の誘導
ウェビナー参加者のなかには、ウェビナー後に自ら問い合わせをしたり、商談の希望を申し出てくれたりする方もいるかもしれません。しかし実際は「ウェビナー後自分からアクションを起こす参加者はほとんどいない」のが現実です。そのため、たとえウェビナー中の反応がよかったとしても「フォローアップ体制が整っていなければ成果にはつながらない」と考え、対策を講じましょう。
ウェビナーの効果を最大化するためには、終了後の動線もあらかじめ設定しておく必要があります。アンケートを行う場合はスムーズな導線が築けているか、回答しやすい内容か今一度検討しましょう。「迷わない選択肢」「複数回の通知」「回答後資料プレゼント」「プライバシーポリシーの記載」など、回答率を上げる工夫が必要です。
また、一番欠かせないものが御礼メールです。ウェビナー終了後にお礼のメールを送れば、参加者との関係を発展させるきっかけを作ることができ、より成果に繋げやすくなります。当日または翌営業日までに送りましょう。
2-6.生録配信
「ライブ(生)配信+アーカイブ(録画)配信」を組み合わせた形式です。テレビの収録番組のように事前に収録されたものを、日時を決めて配信します。ただ配信するのではなく、はじめのあいさつや終わりの質疑応答をリアルタイムで行うと、生配信と同様に参加者とのコミュニケーションがはかれます。
2-7.テロップ
動画制作においてテロップを入れることが重要とされている理由の一つに、ユーザーアクセシビリティの向上があります。テロップはユーザーの視覚に動画の音声内容を伝える働きを持つため、聴覚に障害がある方、または音声有りで視聴ができない環境にいる方に対しても動画の内容を詳しく伝えることができ、道標となります。さらに、他言語でテロップをつければ諸外国のユーザーにも動画を見てもらえるため、より幅広いユーザーにリーチすることが可能になります。
多文化やダイバーシティへの理解が叫ばれる中、アクセシビリティを考慮して動画制作を行うことは今後特に重要視されるといえます。
3.まとめ
いかがでしたでしょうか。オンラインウェビナーは、場所の制約もなく気軽に参加できる反面、参加者が開催を忘れがちで不参加に至ってしまうなどのデメリットもあります。成功させるためには、リマインドによる再アナウンスを参加者に送るなど参加を促しつつ、内容を充実させる努力が必要です。効率的に情報を発信するためにも、正しい手順でウェビナーを開催しましょう。
PRINTBOYでは、撮影・資料作成などのウェビナーサポートはもちろん、ウェビナー開催に関わるBPOなども合わせてお役立ていただけます。お客様それぞれのお悩みに合わせ、ご提案させていただきます。
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著者プロフィール
- ICHIGO ICHIE DIGITAL ショップスタッフ
- 動画撮影・編集・オンライン配信が出来る、撮影スタジオ「ICHIGO ICHIE DIGITAL」のショップスタッフチームです。東京メトロ渋谷駅 地下B1出口より徒歩1分。「伝えたいことを、想いのままに伝えたい。かけがえのない、一期一会の出逢いを創る。デジタルコンテンツづくりをお手伝いします。」をコンセプトに、デジタルサイネージのショールームを併設し、クリエイターがお客様のコンテンツづくりの“お悩み”にお応えする、コンシェルジュサービスを提供いたします。