皆様は、Webサイトなどで「チャットボット」はご活用されていらっしゃいますか?
【前編】では、チャットボットを導入するメリットを中心にご紹介いたしましたが、【後編】では、チャットボットの種類・作り方の解説と活用事例をご紹介します。
すでに多くの企業や自治体などで、顧客対応の効率化や満足度向上を目的にチャットボットの導入が進んでいますので、カスタマーサポート業務の効率化についてご検討中の方や、Webサイトの最適化についてご興味がある方は、ぜひ今後の施策にお役立てください。
◆目次
1.チャットボットの種類
チャットボットの種類は、大きく分けて以下の3つに分類されます。
ただし、それぞれの特性に応じて導入効果が異なりますので、導入する際には以下の情報を参考に、ビジネスの目的や課題に合わせて最適なタイプを選ぶようにしましょう。
①シナリオ型チャットボット
「シナリオ型チャットボット」は、あらかじめ設定したシナリオに沿って自動で応答を行うタイプです。
事前に設定したフローに従って対応するため、応答が一貫しており、短期間で運用を開始できます。
特に簡単な問い合わせが多い業務では、効率化と顧客満足度の向上に大きな効果を発揮します。
導入コストが比較的安価で、企業ごとに異なるニーズに合わせて柔軟に設定できるのがメリットです。
●利用シーン
・予約管理
・製品説明 など
②有人チャットボット
「有人チャットボット」は、チャットの裏側でオペレーターが顧客とリアルタイムで直接やり取りを行うタイプです。専門スタッフが対応するため、顧客のニーズを正確に把握でき、複雑な問い合わせや高度な質問にも柔軟に応答できます。
特に、製品やサービスに関する詳細な説明が求められる場合や、クレーム対応などの繊細なコミュニケーションが必要なシーンで力を発揮し、
加えて顧客との対話を通じて信頼関係を築きやすく、満足度の向上に繋がるのが特徴です。
導入のコスト面では、シナリオ型チャットボットに比べて高くなる場合がありますが、
その分、細やかで複雑な対応や柔軟性の高さが求められる業務には最適といえます。
●利用シーン
・カスタマーサポート(クレーム対応など)
顧客の状況に応じた適切な対応が必要な業務で効果を発揮します。特に繊細なコミュニケーションが求められる場面は有人での対応が効果的です。
また、チャットボットとの併用により簡単な問い合わせは自動応答に任せ、複雑な対応が必要な場合に有人チャットへ切り替えるなど、掛け合わせての運用もおすすめです。
③AIチャットボット
「AIチャットボット」は、人工知能(AI)が顧客データや問い合わせ内容を解析し、最適な回答をリアルタイムで提供するタイプです。
AIが学習を重ねることで応答の精度が向上し、自然な会話が可能になります。
特に多様な問い合わせや個別対応が求められる業務において、大きな効果を発揮します。
AIチャットボットは、過去のデータを活用して顧客の意図を正確に把握し、パーソナライズされた回答を提供することが得意とされています。
導入当初はシンプルな問い合わせ対応から始め、だんだんと複雑な業務にも対応できる柔軟性が特徴です。
学習を重ねることで応答の精度が向上し、長期的な運用ではコストパフォーマンスが高くなるといわれています。
●利用シーン
・パーソナライズされた商品提案
・ユーザー行動分析
・大量の問い合わせ処理が必要な業務での効率化を目的とした活用 など
チャットボットは、業務効率化や顧客満足度向上に貢献する強力なツールですが、その効果を最大化するためには、自社の課題や目的に適した種類を選ぶことが重要です。
それぞれの特性や活用シーンを理解した上で、自社のビジネスニーズに最適なタイプを選び、効果的に活用しましょう。
課題によっては、複数の種類を組み合わせることで、より柔軟かつ効率的な運用も実現できる場合もあります。その場合は複合的に検討するようにしましょう。
2.チャットボットの導入で失敗しないようするための5つのコツ
チャットボットを導入する際には、事前にいくつかのポイントを押さえることが成功の鍵となります。
以下では、今回は導入で失敗しないようにするための5つのコツをご紹介します。
2-1.目的を明確化する
まずはチャットボット導入の目的を明確にしましょう。問い合わせ対応の効率化を目指すのか、
購買促進や顧客体験の向上を目指すのかによって、選ぶべきチャットボットの種類が異なります。
目的を具体的に絞ることで、適切な設計や運用が可能になります。
2-2.シンプルな設計にする
チャットボットのフローが複雑すぎると、ユーザーが途中で離脱する可能性があります。
そのため、シンプルな設計を心がけることが大切です。
内容の作成にあたり、必要最低限の質問や案内に絞り、スムーズで直感的な体験を提供するようにしましょう。
ユーザーが迷わずに使えるような設計をしないと、導入をしても効果が感じられず離脱に繋がってしまう可能性があります。
2-3.データを活用してPDCAを回す
チャットボットは、導入後も顧客ニーズに合わせて改善していくものです。
閲覧データも収集できますので、どこでユーザーが離脱してしまったのか分析することができます。
例えば、「問い合わせに対する回答が不適切」とフィードバックされたログが見つかった場合は、ユーザーが離脱しているポイントを把握しましょう。
離脱ポイントを踏まえて回答内容を追加したり、修正すると効果的です。
例:
改善前:
「商品Aの在庫を知りたい」→「その質問には答えられません」と表示。
↓
改善例:
「在庫確認は現在対応しておりませんが、次回入荷予定を表示します。」と回答し、在庫がない場合は通知登録のリンクを提供する。
定期的にPDCAサイクルを回し、効果を高めるための改善を行うことが成功の鍵です。
2-4.操作性とアクセス性を最適化する
チャットボットのアイコンやデザインもわかりやすく設定するようにしましょう。
チャットボットのアクセスポイントがわかりにくいとせっかく導入しても利用されない懸念があります。
ユーザーが気軽に利用できるように、スマートフォン対応や使いやすいUI設計など、利用シーンに応じた最適化を行うことで、ユーザー体験をさらに向上させることができます。
2-5.サポート体制を確認する
チャットボットの導入にあたり、トラブルを未然に防ぐために提供ベンダーのサポート体制を確認しておくことが重要です。
当社ホープンで導入いただいた場合、チャットボットの初期導入から設計までサポートが可能です。
チャットボットをお試しされたい場合は、「トライアル版」もご用意しておりますので、
チャットボットに関するお困りごとがございましたら、お気軽にご相談ください。
3.チャットボットの活用事例
チャットボットは、すでにさまざまな業界で活用され、業務効率化や顧客満足度向上に大きく貢献しています。以下に、実際に活用されている3つの事例をご紹介いたします。これらの具体例を通じ、チャットボットの可能性を感じていただけましたら幸いです。
3-1.株式会社マキテック
引用:株式会社マキテック マキテック|コーポレートサイト(https://www.makitech.co.jp/index.html)
導入しているチャットボット:①シナリオ型チャットボット+③AIチャットボット
株式会社マキテックでは、チャットボットを活用し製品名に関連する問い合わせ対応を効率化しています。
ユーザーが特定の品番を入力すると、チャットボットが該当する製品情報を瞬時に抽出して情報提供してます。
この仕組みで、顧客対応のスピードを向上させながら、ユーザー満足度を高めています。
もし該当の回答がない場合は、「お問い合わせフォーム(有人)」にてお問い合わせしてもらえるように促し、チャットボットを利用したユーザーに離脱されないよう工夫されています。
3-2.株式会社カーベル(サービスサイト:100円レンタカー)
引用:株式会社カーベル 100円レンタカー (https://100yen-rentacar.jp/)
導入しているチャットボット:①シナリオ型チャットボット+③AIチャットボット
株式会社カーベルでは、自社の100円レンタカーのサービスサイトで、シナリオ型チャットボットと、AIチャットボットを複合的に組み合わせて活用しています。
元々は、コールセンターを持っており、コールセンターのスタッフが都度対応していましたが、チャットボットの導入によりコールセンターの業務の完全移行に成功されています。
シナリオ型チャットボットでユーザーの問い合わせに迅速かつ的確に対応する一方、シナリオ型では対応できない質問は、AIチャットボットを導入することで、複雑な質問も取りこぼさないようにしています。
この取り組みにより、コールセンター業務の効率化とコスト削減を実現しています。
3-3.アルファ株式会社
引用:アルファ株式会社 アルファ株式会社: アルファ-トップ(https://alpha-kabu.com/)
導入しているチャットボット:③AIチャットボット
アルファ株式会社では、FAQ用にAIチャットボットを活用されています。
このチャットボットは、AIがユーザーからの問い合わせ内容を整理し、必要な情報を的確に案内する役割を担っています。
シナリオ型チャットボットでは、あらかじめ登録された質問以外は回答が難しいのに対し、
AIチャットボットは、複雑な情報構造をわかりやすく整理して提供することができるため、ユーザーの利便性向上も実現しています。
4.まとめ
チャットボットは、業務効率化や顧客満足度向上を実現するための強力なツールです。
目的や課題に応じて最適な種類を選び、効果的に活用することで、新たな価値を生み出すことが期待できます。
自社に合った解決策を見つけて、次のステップとして活用してみてはいかがでしょうか。
ホープンでは、今回ご紹介した3つの種類を踏まえて、導入事例を交えた具体的な提案が可能です。
導入におけるシナリオ設計やUI改善のためのデザインもお任せください。
その他、チャットボットを活用するためのLP制作も可能でございますので、お気軽にご相談ください。
チャットボットに関しては、トライアル版をご用意することも可能ですので、チャットボットに関してご興味がございましたら、以下よりお気軽にご相談ください。
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