
SNSや口コミサイトの活用が進む中で、企業のマーケティング戦略において「UGC(ユーザー生成コンテンツ)」の重要性が急速に高まっています。
消費者が実際に発信するレビューやSNSの投稿は、信頼性が高く、購買行動の決定要因として大きな影響を与えることが明らかになっています。
特に、SEO対策としてUGCを活用することで、検索エンジンでの上位表示を狙い、オーガニック流入の増加につなげることが可能になります。
また、ユーザーの投稿が増えることでサイトの評価が高まり、被リンクやドメインオーソリティも向上し、より多くの潜在顧客にアプローチできるといわれています。
本記事では、UGCマーケティングの説明からSEOとの関係、事例を踏まえて詳しく解説します。
UGCを活用したマーケティング施策を検討しているマーケティング担当者や、Web運営者の方は、ぜひ参考にしていただけましたら幸いです。
◆目次
1.UGCマーケティングとは?
UGCマーケティングの定義
UGCとは、User Generated Contentの頭文字を取った略語で、企業ではなく一般ユーザーが作成・発信するコンテンツを指します。例えば、以下のようなものがUGCに該当します。
- SNS投稿(Instagram、X(旧:Twitter)、Facebook など)
- ブログレビュー
- YouTubeの体験動画
- ECサイトの口コミ・評価
特にSNSの普及により、UGCの拡散力は飛躍的に向上し、マーケティングにおいて不可欠な要素となっています。
2.UGCマーケティングが重要視される理由
ここでは、UGCマーケティングが重要視される3つの理由をご紹介します。
2-1.信頼性の向上
2023年12月にZETA株式会社が実施した、日本全国の20〜60代の男女500名を対象にした「UGC(※)が購買行動にもたらす効果( https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000359.000038104.html )」に関するアンケート調査によると、UGCは幅広い世代のユーザーに活用され顧客満足度の向上に貢献しているとの結果が出ました。
これは、企業が発信する広告よりも、同じ目線のユーザーのレビューやSNS投稿の方がリアルで信頼できると考えられたと推測できます。
特にECサイトでは、購入前に口コミやレビューを参考にする消費者が増えており、UGCの充実度がコンバージョン率(CVR)向上につながると言われています。
2-2.エンゲージメントの強化につながる
UGCマーケティングを活用することで、ユーザーのエンゲージメントを高めることが可能です。
ユーザー自身がコンテンツを作成・投稿することで、自然とブランドへの愛着が深まり、ロイヤルティの向上につながる効果も期待できます。
そのため、企業が一方的に発信する広告ではなく、ユーザー主導の情報拡散によって、ブランド認知が広がる仕組みを作ることが大切です。
2-3.SEO対策に効果的
UGC(ユーザー生成コンテンツ)マーケティングは、SEO(検索エンジン最適化)やローカルSEO(Googleマップなどの地域検索対策)においても非常に効果的と言われています。
特に飲食や小売業を事業として行っている場合は、ユーザーの口コミやレビューが集まりやすく、これらを活用することで検索順位向上や集客強化につなげることができます。
UGCがSEOに与える影響は、以下の4つがあります。
- 検索キーワードの自然な含有ができる
ユーザーが投稿する口コミやレビューには、実際に検索される可能性の高いキーワードが自然に含まれます。
これにより、検索エンジンの評価が向上し、サイトの上位表示が期待できます。
- 被リンクの増加とドメイン評価の向上につながる
UGCがSNSやブログで拡散されることで、被リンクが増加し、ドメインの評価が向上します。
その結果、オーガニック検索流入の増加にもつながります。
- 新鮮なコンテンツ供給によるSEO強化
継続的にUGCが投稿されることで、新しいコンテンツが自動的に供給され、サイトの更新頻度が高まります。
この結果、検索エンジンからの評価が向上し、順位向上が期待できます。
- E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)の強化
Googleは「E-E-A-T」を重視しており、第三者の口コミやレビューはサイトの信頼性を高める要素となります。
特に、飲食店やサービス業では、実際の利用者の声が評価されやすく、検索結果にも良い影響を与えます。
その他には、Googleマップを活用したローカルSEOにもUGCは有効です。特に飲食店や小売業では、次のような4つのメリットがあります。
- Googleマップ上での口コミ評価の向上が期待できる
Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)にユーザーの口コミが増えることで、評価が向上し、検索結果の上位に表示されやすくなります。 - 「近くの〇〇」検索での露出増加
「近くのカフェ」「おすすめのレストラン」などのローカル検索では、口コミ数や評価の高い店舗が上位に表示される傾向があります。
UGCを増やすことで、より多くのユーザーに店舗情報を届けることができます。 - 画像や動画による視覚的アピールができる
ユーザーが投稿する写真や動画は、Googleマップ上での視認性を高め、視覚的な訴求力を強化します。
特に飲食店では、料理や店内の雰囲気が伝わるコンテンツが集客に直結するため大変重要です。 - ローカルリンクやチェックインによる拡散が期待できる
SNSでの「チェックイン」機能や、ローカルブログでの口コミ紹介により、Googleマップの評価がさらに高まり、地域検索での上位表示を狙うことができます。
UGCマーケティングは、SEO・ローカルSEOの両面で効果を発揮し、特に飲食業界や小売業では大きな影響を与えます。
そのため、口コミやレビューを増やし、Googleマップの評価を向上させることで、検索流入の増加や集客強化をおこなうことがおすすめです。
3.UGCマーケティングの事例のご紹介
ここでは、SNSを活用したUGCマーケティングの事例を、3点ご紹介いたします。
3-1.「GODIVA」のInstagramギャラリー活用
ゴディバジャパン株式会社は、公式サイト内に「Instagram Gallery」ページを設置し、ユーザーが投稿したGODIVAの商品写真を掲載しています。
ユーザーが「#GODIVA」などのハッシュタグをつけて投稿したコンテンツが、公式サイトにも掲載されるようになっているようです。
これにより、GODIVAブランドの魅力がリアルな消費者の視点で伝わるよう工夫されています。
3-2.「WORKMAN」のInstagram活用
株式会社ワークマンは、公式サイト内にworkmanフォトというユーザーからの投稿ギャラリーを設置し、ユーザーが投稿した実際の着用写真をご紹介しています。
ユーザーは「#ワークマン」などのハッシュタグをつけて投稿したものが、掲載される仕組みのようです。
これにより、購入後の着用イメージが伝わるため、購入後のイメージがつきやすく購入にあたり安心材料になります。
この取り組みにより、ユーザーがリアルに着用したイメージが伝わるため、商品の魅力が視覚的に伝わります。
購買促進につながるだけでなく、ブランドのコミュニティ形成にも寄与しています。
3-3.ニトリのInstagram投稿の活用
株式会社ニトリは、みんなのインテリアコーディネート投稿ページを設け、購入者が自身のインテリアコーディネートを投稿し、他のユーザーと共有できる仕組みを導入しています。この施策により、実際の使用例を通じて商品の魅力が伝わり、購買促進やブランドの親しみやすさを向上させています。ユーザーは「#ニトリ」「#mynitori」 をつけて、暮らしの中にあるニトリを紹介する投稿を作成し、ニトリのサイト上で紹介されることで更なる拡散効果も生まれています。
4.まとめ
UGCマーケティングは、消費者のリアルな声を活用する強力な手法であり、ブランドの信頼性向上やSEO効果にも貢献します。
特に、SNSの普及により口コミから購入を決める消費者が増えているため、UGCの影響力は今後もさらに拡大していくことが予想されます。
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▼参考記事
- Instagram Gallery | ゴディバジャパン株式会社
- workmanフォト|株式会社ワークマン
- みんなのインテリアコーディネート|株式会社ニトリ