こんにちは、PRINTBOYの映像ディレクター庄司です。
日頃の取引でお世話になっている会社様に、営業担当者の挨拶も含めて新年のご挨拶に伺う、そんなシチュエーションが皆様にもあるかと思います。
挨拶にお伺いする際の手土産は、自社ができることをアピールするチャンス。せっかくなら自社の商材に関連したものや、オリジナルのノベルティグッズを持参して次の案件に繋げたいものです。
今回の記事では映像ディレクターの庄司が記者として、PRINTBOYの「新年ご挨拶用ノベルティ制作プロジェクトチーム」に取材をしてまいりました!グッズ案の企画から実際の制作進行、デザインから完成に至るまで、様々なストーリーがありました。
<インタビュー参加者>
- プロジェクトリーダー 佐野
- 印刷部門 成瀬
- 企画制作ディレクター 斎藤
- 企画スタッフ 青木
- 映像ディレクター 庄司
<目次>
- 新年ご挨拶カレンダーとは
- コンセプトやデザインのポイントはありますか?
- カレンダーに決定した決め手は?
- 印刷会社としてのポイントは?
- プロジェクトを進めるにあたって、意識されたことはありますか?
- PRINTBOYだからこそできる、「4つの事業」の合わせ技
1.新年ご挨拶カレンダーとは
今回、PRINTBOYが新年のご挨拶に向け作成したのは、環境配慮用紙と間伐材を使用したオリジナルカレンダーです。
カレンダーの用紙は、PRINTBOYが定期的にご紹介している「気軽に取り組むSDGs!」シリーズから7種選出されました。この7種はすべてFSC®認証紙で、「責任ある木質資源を使用した紙」として認証を得ています。
<選出された用紙>
- 表紙 :kome-kami(コメカミ)
- 1月・2月 :東北コットンCoC
- 3月・4月 :さくらホワイトCoC
- 5月・6月 :バガスペーパー
- 7月・8月 :クラフトビールカード-FS
- 9月・10月:バナナペーパー
- 11月・12月:スペシャリティーズNo.117-FS
カレンダーに印刷されたQRコードから、それぞれの紙にまつわる記事を閲覧でき、見た目だけではなく、紙が生まれるまでの背景もご覧いただけます。
▼FSC®認証について、詳しくはこちらの記事で解説しています。
また、カレンダーの台座も金具を使わずに木を使うことで、よりナチュラルな印象に。ヒノキの手触りのあたたかみや香りを感じながら、1年を過ごすことができます。
こちらは間伐材を再利用したもので、紙以外の「環境にやさしい木の使い道の選択肢」としてご紹介しています。
そんな今回のカレンダーですが、FSC®認証紙・間伐材以外にも、「PRINTBOYだからこそできた」ポイントが多くあります。各スタッフの話を交えながらご紹介いたします。
2.コンセプトやデザインのポイントはありますか?
庄司 今回のカレンダー制作にあたり、コンセプトやデザインのポイントはありますか?
斎藤 「スタイリッシュでSDGsなカレンダー」を意識してデザインしました。このカレンダーの主役は、7種類のFSC®認証紙ですので、その紙の個性を邪魔しないように、カレンダー機能のギリギリのラインまで、要素を削ぎ落としていきました。
庄司 たくさんの要素を取り入れたカレンダーに対して、「デザインはそぎ落とす」。さすがです!
斎藤 あと、かなり個人的なポイントになりますが、週末を楽しみに働いていたいので、月曜始まりにしました。土日が並んでいた方が、平日のモチベーションが上がりそうだなと。
庄司 言われてみれば確かに、土日が分断されているカレンダーよりも休日が楽しみになるような気がします(笑)
庄司 今回は多岐にわたるプロジェクトメンバーや、社長の意見も様々だったと思いますが、デザインを決定するまでに苦労した、悩んだ点はありますか?
斎藤 自分の思い描くスタイリッシュと、他のメンバーがイメージするスタイリッシュを、フォントの力だけで表現し、すり合わせていくことが難しかったです。でも、それを探り当てていくことは楽しかったですね。「おお〜これが○○さんのスタイリッシュか〜」、「〇〇さんはこういうのをスタイリッシュって感じているのだな〜」とか。
2-1.「どうパッケージするか」に悩んだ
庄司 試作品の作成などを通して、実際のグッズ化に至るまでに工夫したことはありますか?
斎藤 「どうパッケージするか」に悩みました。SDGsなカレンダーなのに、プラ素材のケースに入れてしまっては、どうにもちぐはぐな感じだし、かといって普通の紙の袋だと中が見えないから、お客様にお渡しした時に話が膨らみにくいだろうし…。
庄司 確かにSDGsを前面に押し出そうとすると、1か所だけ環境配慮という訳にはいきませんよね。結果、何が選ばれたのでしょうか。
斎藤 「中が見える紙…。そうだ!トレペ!」と閃いて、社内にあったトレーシングペーパーで封筒を作って試してみました。帯封も、おめでたいお年賀感を出しつつ、カレンダーの雰囲気を壊さないように、3mm単位で幅を調整して、ちょうどいい幅、色を決めていきました。
庄司 本体以外にも細やかな調整や選択があったのですね。
庄司 今後また、オリジナルのノベルティグッズを作ることになった場合、取り入れたいデザインやアイディアはありますか?
斎藤 「もしも」の時にお役立ちできるノベルティを作ってみたいです。「もしも」が起きないことが一番なのですが、防災について考えて、備えるきっかけづくりになればいいなと。社内で防災グッズをいろいろ試して、防災メシの試食会をして、そのレポートを添えてお客様にご提案できたらいいかな〜と思っています。
3.カレンダーに決定した決め手は?
庄司 今回のカレンダー作成に至るまでに様々な企画案があったと思います、どんなものがありましたか?
青木 今回のカレンダー以外にも「廃棄されるお米が配合されたボールペン」や「国産間伐材のコースター」、「ロゴ入りお菓子」などがありました。どれもお客様の印象に残り弊社の想いが伝わる企画案でした。
庄司 やはり環境配慮を意識された企画が多かったのですね。
庄司 そんな中、ノベルティをカレンダーに決定した決め手のようなものはあったのでしょうか?
青木 弊社は「気軽に取り組むSDGs!」として、定期的にお客様へ環境に配慮した用紙をお葉書でご案内しております。その際に使用したFSC®認証紙をカレンダーの用紙に使えば、多くのお客様にFSC®認証紙を認知していただけるのではないかという点と、弊社の環境配慮への取り組みが伝わるという点が決め手だと思います。
庄司 日頃の取り組みも制作につながったわけですね。
庄司 今回のカレンダー制作において、手配で苦労した点や、作業で大変だったことはありますか?
青木 今回、合計で7種類のFSC®認証紙を使用したため、紙メーカーさんへのサイズや在庫の確認作業に苦労しました。また、カレンダー用紙以外の部分でも環境配慮を意識して、台座は国内の間伐材のものをピックアップし、パッケージもすべて紙にして細部までこだわりました。
庄司 カレンダーの紙部分以外にも、たくさんの要素が取り入れられているのですね!
庄司 そんな細部までこだわり抜いたカレンダーですが、実際にお客様へ持っていった際の反応はいかがでしたか?
青木 私のお客様からは、「FSC®認証用紙ってこんなに種類があるのですね!」「紙についての記事がQRコードから読めるのが面白いですね!」「自社でも環境配慮への取り組みとして作ってみたい!」とのお声をいただきました。
4.印刷会社としてのポイントは?
庄司 PRINTBOYのはじまりは印刷会社ということで、カレンダーの印刷にはかなりこだわりがあったかと思います。見ていただきたいポイントなど教えてください。
成瀬 1枚ごとに違う用紙を使用しているため、なにも印刷機を調整しなければ印刷がかすれてしまいます。紙によって表面のツルツルさ具合を示す平滑度や、用紙の厚さが違うためインクの定着にバラツキが出ないように印刷をしています。また、用紙の繊維が流れている向きが違うため、仕上がりの品質を考え同じ繊維の流れになるように面付して印刷をしています。
庄司 紙にも向きや流れがあるのですね!
庄司 様々な紙を使って印刷をされていますが、それゆえに苦労した点や、失敗談などはありますか?
成瀬 今回は用紙を7種使用しているため、それぞれ印刷する規格(大きさ)、厚さが違います。用紙によって印刷の圧力、スピードを調整して、一番印刷が綺麗に仕上がるように印刷していますが、最初は印刷がかすれてしまいました。何度も設定を変更して調整を行い、かすれない設定を出すのに非常に苦労しました。また、印刷後の加工工程でも、印刷した用紙がバラバラの状態で加工をします。商品の仕上がり、位置が同じようになるように工夫しました。
5.プロジェクトを進めるにあたって、意識されたことはありますか?
庄司 「新年ご挨拶カレンダー制作プロジェクト」を進めるにあたって、意識されたことはありますか?
佐野 ノベルティの基本は何よりも「もらって嬉しいもの」だと思います。ノベルティカレンダーと言えば、社名や電話番号、住所が目立つように名入れされた規制のパッケージも多いのですが、PRINTBOYは今回、弊社の宣伝ではなく、「もらって嬉しいもの」であることを突き詰めていきたいと考えました。当社のオリジナル紙文具製品の企画・制作を行うディレクターである斎藤に参加してもらい、その点をこだわって考えてほしい!と依頼をしました。
庄司 限られた期間でのプロジェクトだったと思いますが、苦労した点などありますか?
佐野 そうですね…このプロジェクトの進行時期は11月~12月と、当社にとって4事業すべての繁忙期、という究極の時期だったのですが(笑)、前述のような想いから時間を作って皆さんにはアイディア出し、企画、制作と協力していただきました。一番苦労した点は、間伐材の台座の制作や、希少な紙のためその入手など、スケジュールがかなりタイトだった点です。究極の繁忙時期でしたが、スタッフの青木がその中で部材の手配や各所への確認を進めてくれました。そのほかのメンバーも声をかけあったり、校正を支援したり、ひとつひとつきれいな状態でおさまるよう製品を梱包したりと、各部門が緊密に連携したことでこなすことができました。会社としてのチームワークがなければ完成しなかったと思います。
庄司 年末にかけての繁忙期での制作は大変でしたね。そんな苦労が実り、実際に出来上がったときの感想はいかがでしたか?
佐野 「もらって嬉しいもの」を目指して皆でつくりあげてきたものだったため、まずは出来上がった時に私自身が「欲しい!」と思いました。4つの事業の力が結集して出来上がったことによる嬉しさはもちろん、実際に配布した時にお客様に「ありがとう」「嬉しい」とお褒めの言葉をいただきました。他にも、お客様からこのカレンダーを作りたいというご相談をいただき、「本当に作ってよかった!」と思いました。
6.PRINTBOYだからこそできる、「4つの事業」の合わせ技
「新年ご挨拶カレンダー制作プロジェクト」は、様々な事業展開をしているからこそ実現した、総合力が実った制作プロジェクトだったと思います。企画の立ち上げから一つのプロダクトを実現するまでに、たくさんの工夫や失敗、苦労があったようです。
営業としての問題意識や、問題を解決できる企画力、実現できた生産力。インタビューを通して、それぞれが日々の業務で取り組んでいることが生かされていると感じました。
今回の「新年ご挨拶カレンダー制作プロジェクト」は、PRINTBOYが取り組む環境配慮についてお客様へお伝えする新たな機会になりました。記事内に登場した「お元気ですかはがき・記事」や、FSC®認証紙については、ぜひ他記事もご参照ください。
▼オリジナル環境配慮ノベルティ・製品についてはこちら
▼FSC®認証については、こちらの記事をご覧ください
▼ 気軽に取り組むSDGs!バックナンバー記事
当社はFSC® CoC認証を取得しています。当社のライセンス番号はFSC-C133621です。
We are certified to the FSC® CoC standard. Our license code is FSC-C133621.
著者プロフィール
- BST編集部
- PRINTBOYの新規事業を企画・運営する部門がお届けする、業務改善お役立ち情報サイト”BST”の編集チームです。多種多様なメンバー+その時々のゲストメンバーで、皆様の日々の業務における”困った””わずらわしい””こうだったらいいのに”を解決する情報をお届けします!