意外と知らない!?年賀状の歴史

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公開日:2024/10/17 更新日:2024/10/18
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意外と知らない!?年賀状の歴史

新年のご挨拶として、大切な人と交わす年賀状。今ではすっかり年始の慣例となっている文化ですよね。
ところで、この年賀状の文化は一体いつどのように生まれたものかご存知でしょうか?

今回は、知っているようで意外と知らない年賀状の歴史についてご紹介します。

◆目次

  1. 年賀状の始まりは平安時代!
    1. 各制度の普及で広がる手紙文化
    2. 現在の年賀状の形になるまで
  2. 年賀郵便制度の誕生
  3. お年玉付き年賀はがきを考えたのはなんと民間人!
  4. まとめ


1.年賀状の始まりは平安時代!

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さかのぼること奈良時代には、すでに年始回りという年始の挨拶をする行事があったとされています。平安時代には貴族や公家にもその風習が広まり、挨拶が直接行えないような遠方などの人への年始回りに代わるものとして、文書による年始挨拶が行われるようになりました。平安時代後期、学者の藤原明衡(ふじわらのあきひら)によってまとめられた手紙の文例集『庭訓往来』(ていきんおうらい)には以下のような記述があります。


「春の始めの御悦び、貴方に向かってまず祝い申し候」(春始御悦向貴方先祝申候訖)


こちらは正月の文例とされており、現在確認できる最古の年賀状と言われています。現在の年賀状で送る文章とあまり変わらない、素敵な文章ですね!

■各制度の普及で広がる手紙文化

江戸時代になると、武家社会を中心に文書による年始挨拶が一般化していきます。さらには、現在の郵便の先駆けとなる「飛脚」制度が充実し、江戸時代中期には武士だけでなく庶民も手紙を出すようになったとされています。

ちょうどその頃、寺子屋など庶民教育の急速な普及がありました。江戸時代後期には、日本の識字率は世界の中でも高くなっていたと言われています。その寺子屋で読本や習字の手本として使われていたのは、主に前述した『庭訓往来』のような手紙の文例集でした。

つまり、寺子屋では手紙の読み方、書き方を習っていたため、庶民の間でも「手紙で年始の挨拶をする」という文化が広まっていったのです。

■現在の年賀状の形になるまで

明治維新が起こり日本のありとあらゆる制度が変革されていく中で、1871(明治4)年に郵便制度が開始されました。

郵便制度が開始されると、上流階級の人々や知識人を中心にそれを利用した年賀状が出されるようになります。当初は和紙などに書いた年賀の言葉を封書で送っていましたが、 1873(明治6)年に官製はがきが登場すると、はがきで年賀状を出すのが主流になっていきました。

1887(明治20)年頃には年賀状が激増し、国民の間に年中行事のひとつとして定着します。それに伴い、「1月1日」の消印を押してもらうために年賀状を年末に投函する人が増え、郵便取扱量が何十倍にも跳ね上がりました。

2.年賀郵便制度の誕生

年賀郵便制度の誕生
それでも郵便事業に携わる人の数は限られているため、膨大な量の年賀状の影響で郵便物全体の処理が遅れ、
年賀状以外の郵便物も通常より到着が遅れるといった事態が発生してしまいます。
しかも年末は商売上の締めの時期にも当たり、郵便物の遅延が経済的に障害ともなりかねない状況となっていました。

その対策として1890(明治23)年、年始の集配度数を減らす対策が講じられますが、
さらに増え続ける年賀状にその対応だけではとても追いついていけませんでした。

増え続ける年賀状に対するさらなる対策として、1899(明治32)年に「年賀郵便」の特別取扱いが開始されました。
現在と同じように、年末の一定期間のうちに受け付けて「1月1日」の消印で新年に配達する仕組みです。
年賀郵便制度は徐々に全国に広がり、1905(明治38)年には、全国すべての郵便局で実施されるようになりました。

3.お年玉付き年賀はがきを考えたのはなんと民間人!

太平洋戦争が勃発した1941(昭和16)年、年賀郵便制度が廃止されてしまいましたが、
戦後間もなくして1949(昭和24)年にお年玉付年賀はがきが初めて発行されました。(官製はがきとしての年賀はがきはこれが初)

このお年玉付年賀はがきを考案したのはなんと民間人。
京都在住の林正治氏が「終戦直後で通信手段が十分でなかったこの時代にせめて年賀状が復活すれば、
差出人・受取人ともに消息が分かり合えるであろう」と、当時の郵政大臣などに何度も直談判をしてプレゼンを行ったそうです。

林氏の提案は採用され、発売と同時に大きな話題を呼び、大ヒットしました。
そしてこのお年玉付年賀はがきの発売を機に年賀状の取扱量は急激に伸びていき、
1905(明治38)年には約1億枚だった年賀状も、ピークの2004(平成16)年には約44億5000万枚まで増えました。

ちなみに、第1回のお年玉付年賀はがきの景品は特賞がミシン、1等が純毛洋服地、2等が学童用グローブ、3等が学童用こうもり傘でした。
景品にも時代を感じますね。受け取った年賀はがきの当選番号から景品が当たる!というお楽しみくじは、現在の年賀状にも引き継がれています。

4.まとめ


毎年恒例となっている年賀状には、こんなにも長い歴史があるのですね。現在はスマートフォンが普及し、
簡単に年賀の挨拶をメッセージで送れる時代になりましたが、やはり正月に届く年賀状は嬉しいものですし、SNSにはない温かさがあると思います。

先の見えない状況が続き、人と人とのつながりを特に強く意識するようになった現在こそ、大切な人に年賀状を送ってみませんか。
お年玉付年賀はがきを考案した林氏の言葉を借りるならば、「通信手段が十分にあるこの時代に」、
あえて心を込めた年賀状をコミュニケーションのひとつとしてみてはいかがでしょうか。

弊社ホープン(旧社名:プリントボーイ)では、約40年間にわたり年賀状を企画・販売してきました。
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ぜひ、プリントボーイの年賀状で素敵な新年をお迎えください!

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