自分の想い・会社の想いを載せる提案書や企画書は、ビジネスにおいてほとんどの方が作成した経験があるのではないでしょうか。パワーポイント（PowerPoint）では提案書や企画書を気軽に作成することができます。
しかし、いざ提案書や企画書を作成しようとすると、何から手を付けてよいのかわからなかったり、なかなか自分の想いを上手く載せられなかったり…と、苦労する方も多いのではないでしょうか。
情報をわかりやすく伝えるためには、ただスライドに詰め込むだけでは十分ではありません。本記事では、パワーポイントを使って見やすくわかりやすい「伝わる」資料を作成するための5つのポイントを解説します。
【伝わる資料を作成するための5つのポイント】
1.テキストは簡潔に・見やすさを意識する
1-1.資料に載せるテキストは要点をまとめる
テキストは簡潔にわかりやすく表現し、冗長な文言や専門的な用語は避けた方がよいでしょう。キーワードやフレーズを使って上手く要点をまとめていくとスッキリとしてわかりやすい文章になります。
提案書や企画書の場合には、「1スライド＝1メッセージ」を意識しましょう。1枚のスライドに多くのことは詰め込みすぎず、読み手が整理しながら読み進められる構成にしていくのがよいです。
1-2.適切なフォントサイズとスタイルの選択
また、フォントサイズを適切に設定し、見やすさを確保することも大切です。可読性・視認性を確保するために、タイトルは24pt、メインメッセージは最低でも16pt以上のサイズに設定するのがよいでしょう。会議で液晶モニターに投影する場合などはより大きく36pt以上のサイズ設定が望ましいです。
また、フォントスタイルは読みやすさに影響を与えます。提案書や企画書などの資料では、はっきりと読みやすい「ゴシック体」を使用するのがおすすめです。
2.デザインはシンプルにする
2-1.過剰な装飾・アニメーションは避ける
ついインパクトのある資料を作成しようとしてイラストや画像を多く使用したり、図形に多くのアニメーションを付けたりしている資料が見受けられることがあります。しかし、クオリティを上げようとして行うそれらの装飾は見やすさ・わかりやすさの観点からはかえって逆効果となります。パワーポイント資料ではシンプルなデザインが効果的です。余計な装飾やアニメーションは使用せず、情報の重要性にフォーカスしましょう。
2-2.できるだけ視覚的に表現する
過剰な装飾やアニメーションは避けた方がよいですが、かといって文字だけのスライドにするのもあまりよくありません。パワーポイントは図解や画像の挿入に向いているという特性があるので、情報を精査したうえでそれらの情報の中で特に目立たせたいもの・伝えたいものに関してはなるべく図解をした方がよいでしょう。視覚的に表現するためにパワーポイントでできることに関しては、「4.要素を活用して視覚的に表現する」でご紹介します。
3.レイアウトを整える
3-1.スライドのレイアウトデザインの基本
スライドのレイアウトデザインはシンプルで明瞭にすることが重要です。「1スライド＝1メッセージ」を意識し、情報を整理しましょう。また、人間の視覚は左から右、上から下に動くと言われています。そのため、読みやすくわかりやすい資料はその多くがZ型に視線が動くように配置されています。パワーポイント資料を作成する際には、基本的にZ型（左から右、上から下）に視線が動くように意識してオブジェクトを配置するようにするとよいです。
3-2.テーマやアイデアを整理してスライドに反映させる
はじめに焦点を当てるテーマやアイデアを決めて、情報の整合性を保ちます。一貫したメッセージを伝えるために、それぞれのスライドで取り上げるテーマやアイデアは論点がずれないようにしましょう。スライドのデザインは、テーマやアイデアに近いイメージでデザインをすると相手により伝わりやすくなります。前述のZ型配置に加えて、プレゼンテーションの流れに合わせて、テキスト、画像、グラフ、チャートなどの要素を配置してください。
3-3.適切な余白の設定
余白なくデザインをしてしまうとスライドの視認性・可読性が下がり、相手に意図が伝わりにくくなってしまいます。そのためにもそれぞれのスライドに適切な余白を設定し、情報を適切に配置しましょう。
4.要素を活用して視覚的に表現する
4-1.グラフやチャートの効果的な使用法
テキストだけではなく、データをグラフやチャートで示すことで、情報を整理し効果的に伝えることができます。適切な種類のグラフを選び、データを明確に表現しましょう。伝えたい項目によって適しているグラフが異なるので、一番伝えたいのはデータの中でどこにあたるのかを確認するとよりわかりやすいグラフが作成できます。
4-2.アイコンや画像の活用方法
アイコンや画像があるだけで視認性がグッと上がります。アイコンや画像だけでもテキストのみの場合よりはわかりやすくなりますが、より親切にわかりやすい資料の作成をするためにはテキスト＋アイコンや画像にすることをおすすめします。テキストを上手く補完する最適な素材を探しましょう。無料配布サイトも多く見受けられますが、利用規約がそれぞれ設けられているのでよく確認して利用してください。
5.伝えたいメッセージは冒頭と結論に置く
冒頭と結論にキーとなるメッセージを入れることで、より想いが伝わりやすくなります。同じことを冒頭と結論で2回言う理由は、人々の注意力や記憶の特性に関係しているからです。プレゼンテーションや資料を見る際に、最初の数分間が最も重要な情報を受け取るためのチャンスだと言われています。また、最後に強調される情報も印象に残りやすいとされています。このように伝えたいことを最初と最後に繰り返すことで、情報の受け取りや記憶の定着を促すことができるのです。
キーメッセージのポイントを冒頭・結論でそれぞれご紹介します。冒頭では以下のポイントに気を付けましょう。
5-1.伝えたいメッセージは端的にする
伝えたいメッセージは要点を明確にし、かつ端的に述べましょう。短くて分かりやすい文言やキャッチフレーズを使うとより印象づけることができます。
5-2.問題や課題の提起
相手が直面している問題や課題を提起したうえでキーメッセージを伝えます。これにより、相手は自身の問題解決や関心に対して資料が役立つことを期待します。資料が何を伝えようとしているのかを理解しやすくすることで、前向きな姿勢で資料を読んでもらうことができます。
結論部分では以下のポイントに気を付けましょう。
5-3.要点のまとめと強調
結論部分では資料の要点を簡潔にまとめたうえで、再度キーメッセージを伝えましょう。重要なポイントや結論を強調することで、相手に伝わりやすくなりメッセージの浸透を図ることができます。
5-4.具体的な行動や次のステップの提案
結論部分ではキーメッセージに加えて、具体的な行動や次のステップを提案しましょう。これにより、資料のメッセージを実践するための手段を提供することができます。
まとめ
今回は、「伝わる」パワーポイント資料を作成するための5つのポイントを解説しました。
まずテキストは簡潔で見やすく表現し、要点をまとめることが重要です。「1スライド＝1メッセージ」を意識し、情報を整理してわかりやすい文章にすることを心掛けましょう。
また、デザインはシンプルにすることが効果的です。過剰な装飾やアニメーションは避け、情報の重要性にフォーカスしましょう。
レイアウトの整え方も重要です。スライドのデザインはシンプルに、情報を整理して配置しましょう。視線が自然に動くZ型の配置や適切な余白の設定を意識すると視認性や可読性が向上します。
さらに、要素を活用して視覚的に表現することも重要です。グラフやチャートを使用してデータを明確に表現したり、アイコンや画像を活用したりすることでよりわかりやすい資料にすることができます。
最後に、伝えたいメッセージは冒頭と結論に置くことをおすすめしました。冒頭では端的なメッセージを伝えると同時に、問題や課題を提起することで相手の関心を引きます。結論では要点のまとめと強調を行い、具体的な行動や次のステップを提案することでメッセージの浸透を図りましょう。
パワーポイント資料ではありませんが、この記事でもこの「キーメッセージを冒頭と結論に」2回お伝えをしてみました。いかがでしょうか？最後におさらいがあることにより、振り返りができたのではないでしょうか。このまとめ部分でおさらいしていただき、より皆さんの理解が深まれば幸いです。
また、それでも資料作成に時間やスキルが不足している場合、資料作成代行サービスを活用してみてはいかがでしょうか。
プリントボーイでは、パワーポイント資料のブラッシュアップ・フォーマットの作成代行やパワーポイント資料研修を行っています。
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