在宅勤務(リモートワーク)でも従業員エンゲージメントを高める方法とは?

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公開日:2024/01/25 更新日:2024/12/17
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在宅勤務(リモートワーク)でも従業員エンゲージメントを高める方法とは?

新型コロナウイルス感染症の流行を契機に、企業の働き方は大きく変化しました。オフィスへの回帰を目指す企業がある一方、ハイブリッド型勤務完全リモートワークを採用する企業も増えています。
こうした変化の中で、「従業員エンゲージメントの低下」や「離職率の増加」が課題となっています。皆様の勤務先ではどのような取り組みをされていますでしょうか?

本記事では、働き方の変化によるエンゲージメントの現状と、改善策について調査データを基に解説します。

◆目次

  1. エンゲージメント(engagement)とは?
  2. 社員同士の対面接点が減るとモチベーションが低下傾向に
    1. 社員同士が対面して会う機会は、2019年のコロナ前と比べて大幅に減少
    2. コミュニケーション不足がエンゲージメントに影響を与えた
  3. 従業員エンゲージメントが企業の健全性と業績を向上させる理由とは? 
    1. エンゲージメントがコンプライアンス意識と相関関係にある
    2. エンゲージメント向上が企業にもたらす3つの効果
  4. 従業員エンゲージメントの向上には研修と動画活用がおすすめ
    1. 動画で理念を伝える
      1. 動画活用のメリット
      2. おすすめの活用事例
    2. 研修内容を動画にして学びを支援
      1. 研修動画のメリット
      2. おすすめの活用事例
  5. まとめ

1.エンゲージメント(engagement)とは?

エンゲージメントとは、従業員が会社に対して抱く「愛着や思い入れ」のことを指します。従業員のエンゲージメントは、会社側の取り組みによって形成されることが多く、近年では「個人と組織が対等に成長し合える関係」として注目されています。
近年エンゲージメントが重要視されている理由として、背景には、少子高齢化が進み、従業員確保が難しくなっている現状があります。

こうした状況の中で、現在働いている人材が外部へ流出しないようにするため、離職率を低下させる施策として従業員エンゲージメントを高める取り組みが注目されています。
その結果、エンゲージメントの重要性は年々増しています。

2.社員同士の対面接点が減るとモチベーションが低下傾向に

「月間総務」の全国の総務担当者を対象とした「モチベーションに関する調査」によると、回答者の内、新型コロナウイルス感染症の感染拡大以降、社員同士が対面で会う機会が減ったことなどから、会社の方向性を伝えにくくなった」が79.1%そのうち95.7%が社員のエンゲージメント低下を実感していると回答しています。調査結果の一部を抜粋して紹介します。

2-1.社員同士が対面して会う機会は、2019年のコロナ前と比べて大幅に減少

新型コロナウイルスの感染拡大の際には、社員同士が対面で会う機会に変化があるかを尋ねた質問では、「とても減った」と「やや減った」が合わせて94.5% という結果になり、ほとんどの会社で社員同士が対面で会う機会が減っていることがわかりました。

モチベーションの低下(月間総務)引用:月間総務「テレワークで会社の方向性を伝えにくくなったが8割。社員のエンゲージメント低下を実感
https://www.g-soumu.com/linkage/2020/11/motivationquestionnaire.php

同調査の中で、対面の接点として実施した・実施予定の社内イベントで2019年までに実施状況の高かったイベントで比較しますと、社員研修は2019年の75.1%から2020年では26.5%に、新年会・忘年会は66.8%から7.5%に、歓送迎会は58.1%から6.3%など大幅な減少となっています。
社員同士が交流するイベントについては軒並み実施が見送られた傾向にありますが、入社式や内定者研修に関しては2019年と2010年でのポイント差が比較的少なく、新入社員向けのイベントに関しては対面の接点を維持した企業も見られました。

イベントの見送り(月間総務)

引用:月刊総務 アンケート調査報告

反対にオンラインで実施した社内イベントについては、2019年に実施したものと2020年に実施した・これから実施予定のものを比較すると、何も実施していないとい回答した企業が70.8%から22.5%となり、
何かしらの社内イベントをオンラインして実施する意向にある企業が大幅に増えたことが伺えます。

実施したものの内訳としては、社員研修が18.6%から52.2%と最も多く、先の設問の結果を踏まえて社内研修は対面からオンライン化への移行が進んでいる傾向が見られました。
対面の接点そのものはほとんどの企業で前年と比較して大幅に減少していると言えます。

参考:アンケート調査|月間総務オンライン

オンラインで実施した社内イベント(月間総務)引用:月刊総務 アンケート調査報告

2-2.コミュニケーション不足がエンゲージメントに影響を与えた

テレワークの推進により、対面接点は大きく減少しました。同調査の中でテレワークを実施している企業に対して
「テレワークの推進により、手軽なコミュニケーションの取りやすさに変化はありますか」との質問では、72.3%が「取りにくくなった」と回答しています。

また、「社員同士で顔を合わせる機会が減ることで、モチベーションに影響はあると思いますか」という質問に対しては、82.6%が「ある」と回答しています。
「テレワークの推進により、会社と社員のつながりに課題を感じていますか」という質問には、「感じている」が84.2%という結果になりました。

具体的な課題を一部抜粋しますと、次のようなものがありました。


 ▼具体的な課題

  • 雑談が無くなりコミュニケーションが不足
  • 既存社員のような関係が持てないままテレワークが発生し、特に新卒の定着が難しい
  • ロイヤリティの在り方の変化や組織への帰属意識の弱体化
  • 会社の方針やビジョンに対する熱が伝わりにくい(受け取る側の解釈レベルに左右される)

さらにテレワークを実施している企業に対して、「テレワークの中で会社の方向性を社員に伝えることができていると思いますか」と質問をすると、
「とても伝えにくくなった」「やや伝えにくくなった」があわせて79.1%と、約8割の企業がテレワークにより会社の方向性を社員に伝えにくくなったと感じています。

このうち、伝えにくくなったと回答した企業に絞り、会社の方向性を伝えにくくなったことで社員のエンゲージメントに変化はあるか尋ねたところ、
「とても低下している」「やや低下している」が合わせて95.7%と、ほとんど企業が社員のエンゲージメント低下を感じていることがわかりました。

テレワークでの発信方法(月間総務)引用:月刊総務 アンケート調査報告

エンゲージメントの低下と感じる場面には、

  • 会社の次年度方針説明でも無関心
  • 問いかけへの反応の希薄化や意見の発出率の低下
  • 社員の本当の声が届きにくくなった
  • 若手社員で退社する人が増えた
  • 受け身の社員の増加
  • 目先のこと(働き方改革やコロナ禍)に対する、会社への批判が多くなっている

という声が挙がっていました。

また、
「出来るだけ出社しないで済ませられるように、自分の都合を人に押し付けようとする社員が増えているように感じる」
「会議出欠の反応が遅く、オンライン会議では参加遅刻が多い」
など、テレワークを行う中で自分中心の意識で行動してしまう社員に手を焼いていることが伺えます。

このアンケート結果により、テレワーク実施企業の中では、

  • 気軽なコミュニケーションが取りにくくなった
  • 会社と社員とのつながりに課題を感じている
  • 会社の方向性を社員に伝えにくくなった
  • 社員のエンゲージメントが低下

という状況が少なからず起きていたと言えます。

このように、テレワークの推進によって気軽なコミュニケーションが減少し、会社と社員とのつながりに課題を感じる企業が多く見られました。
その結果、社員のエンゲージメント低下という深刻な状況に直面している企業も少なくありません。

3.従業員エンゲージメントが企業の健全性と業績を向上させる理由とは?

3-1.エンゲージメントがコンプライアンス意識と相関関係にある

近年、従業員エンゲージメントの向上が企業の持続的な成長とコンプライアンス維持に寄与することが明らかになっています。
グローバルな組織コンサルティングファームコーン・フェリーの調査結果を踏まえ、従業員エンゲージメントがなぜ企業経営にとって重要なのか、その理由と効果を解説します。

図表:日本企業における従業員エンゲージメントとコンプライアンスの相関関係引用:(※1)コーン・フェリー・ジャパン「従業員エンゲージメントとコンプライアンス意識に関する調査」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000066.000030621.html)

3-2.エンゲージメント向上が企業にもたらす3つの効果

ここでは、従業員のエンゲージメント向上が企業にもたらす効果についてご紹介します。

  • コンプライアンス違反リスクが低減される
    エンゲージメントの高い従業員は、会社全体の健全性を維持するために自発的に行動します。結果として、大きなコンプライアンス違反の芽を早期に摘むことが可能になります。

  • 企業業績の向上が期待できる
    エンゲージメントの高い企業は、従業員のモチベーションや生産性が向上し、業績に好影響を与えることが過去の多数の調査でも示されています。組織全体の帰属意識と共に、成果を出すための自発的な行動が促されます。

  • 企業文化の改善に影響を与える
    強すぎる上下関係や業績至上主義は、従業員の声を抑え込み、組織の健全性を損なう要因となります。エンゲージメントを向上させることで、オープンなコミュニケーションや健全な職場環境が生まれやすくなります。

このように、エンゲージメントは短期的な離職防止だけでなく、中長期的には企業の成長に大きく寄与する重要な要素です。
従業員エンゲージメントを高める取り組みこそ、人材確保が難しい今、企業の未来のために必要な施策となるでしょう。

4.従業員エンゲージメントの向上には研修と動画活用がおすすめ

従業員エンゲージメントを向上するためには、研修と動画活用がおすすめです。以下にどのように活用すべきかご紹介します。

4-1.動画で理念を伝える

経営層のメッセージを効果的に従業員に届けましょう。テレワークや働き方の多様化により、経営層と従業員の直接的な接点が減少し、帰属意識や組織への関心が低下しやすくなっています。
そのため、従業員に会社の理念やトップの想いをわかりやすく、共感を得られる形で伝えることが重要です。

動画活用のメリット
①経営理念や方針が「分かりやすく」伝わる
②経営層の熱量や想いを届けやすい
③時間や場所に制限なく全社員に浸透することができる

おすすめの活用事例
①定期ビデオメッセージ:トップ層の定期的な発信により、会社の現状や方針、将来へのビジョンを共有する
②成功事例紹介:理念を体現する具体例を映像化する
③オンボーディング動画:新入社員向け教育として、会社の理念や経営層のメッセージ、企業文化を知ってもらう

動画を活用することで、経営層の想いや理念を効果的に伝え、従業員の共感を生み出すことができます。
多様なシーン(社内報、定期メッセージ、成功事例紹介など)に合わせた動画を制作することで、組織全体のエンゲージメント向上に繋がる可能性があるためご検討されてみてはいかがでしょうか。

4-2.研修内容を動画にして学びを支援

従業員一人ひとりの成長を支え、適材適所の実現を促すためには、体系的な研修が欠かせません。
対面での研修が難しい環境の場合は、オンライン研修を行いましょう。その際に、研修内容を動画にしておくと様々なメリットがあるのでおすすめです。

研修動画のメリット
①場所や時間に縛られず、いつでも学べる環境を整備できる
②新入社員や異動者への教育負担を軽減し、組織全体のスキルを底上げできる
③自分のペースで学習することで、従業員の強みや特性に合わせた成長を促進することができる

おすすめの活用事例
①業務マニュアル動画:日々の業務手順やトラブル対応方法を動画化し、業務の平準化とミスの削減を実現
②ケーススタディ動画:実際の成功事例や課題解決方法を共有することで、従業員のスキル向上と自発性を引き出す
③研修前後のフォロー動画:研修前の事前学習や、研修後の復習動画を作成することで、理解の定着を図る

このような形で研修を動画化することで、場所や時間を超えた学びの場をつくることができます。従業員の成長や組織の底上げも期待できます。

5.まとめ

「エンゲージメント向上の鍵は、理念浸透と人材育成を支える動画活用です。働き方の変化によりコミュニケーションの希薄化や方向性の伝達が難しくなった今、経営層の想いや企業理念を効果的に伝える動画は、従業員の共感を生み、組織全体のつながりを強化します。
そのためには、研修内容を動画化することがおすすめです。場所や時間を問わず学びを支援できる動画は、従業員一人ひとりの成長を促し、組織全体のスキル底上げにもつながりますので、検討してみてはいかがでしょうか。

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▼ 参考サイト

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BST編集部
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多種多様なメンバー+その時々のゲストメンバーで、皆様の日々の業務における”困った””わずらわしい””こうだったらいいのに”を解決する情報をお届けします!
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